サービス&ホスピタリティの現場より Vol.4 プラスαの一言を
2020年01月28日
ちょっと想像してみてください。
あなたがコホン、と咳をした時
『大丈夫ですか?ここ乾燥してますよね。』
と言われたら。
あなたはどんな気持ちになりますか?
心配してくれて嬉しい!
優しいな。
気遣いのある人だな。
わたしなら、そんな風に思います。
でもその話を男性にしたところ
『え?今は夏だよ。ここ乾燥してるの?ってそっちが気になるなぁ。‘風邪ですか?’の方が素直に嬉しい。』
と思わぬ言葉が返ってきました。
さぁ、あなたはどちら派ですか?
そしてこの違いをどう思いますか?
▼感じ方の違いは脳の違い?
男性脳・女性脳という言葉を良く耳にします。
先程の話に戻ると、わたしは心配してくれたことが素直に嬉しかったです。ここが乾燥してるかどうかなど関係なく、矛盾があったとしても、たとえ外が大雨だったとしてもその一言がとても心に響いたと思います。
女性は‘共感’が大好物、これが女性脳。
一方、知人男性は相手の心配を受け取る前に
情報の整合性を測ったようです。
夏=湿度が高いはずなのに、なぜそんなことを言うのだろう?と疑問を持ったのですね。
‘共感よりも理論がまず気になる’つまり男性脳です。
▼相手に合わせることの難しさ
私共のサービスマナー研修では、プラスアルファの一言をかけましょう、と伝えています。
お客様がくしゃみをされた時、あなたならどんなリアクションをしますか?
そのままスルーしますか?
このような時、寄りそう一言をかけることがサービス&ホスピタリティに繋がります。
でも先程の例のように、その言葉で心が温かくなる人もいれば違和感を抱く人もいるのです。
たかが一言、されど一言。難しいですね。
サービスに正確はない、と思うのはこんな時です。
◆それでも声をかける勇気を持ちましょう
接客業が長くなると、このような経験をいくつもして
‘それなら最初から声をかけるのはよそう’
‘わざわざ気分を悪くさせる可能性があることはやめよう’
と、プラスαの声掛けをしなくなることがあります。
その気持ち、個人的にはわかります。
でもやはり言いたい。
それはもったいない。
わたしは仕事柄、たくさんの接客場面を見ますが、スタッフの何気ない言葉でお客様が笑顔になり、会話が始まる瞬間を数多く目撃しています。
そして働く側にとっても、それはやりがいや楽しさを感じられるひと時のはず。
スタッフのキラキラとした表情がその証拠です。
プラスαの声掛けは時に勇気がいるものです。
でもそれがスタッフとお客様の豊かな時間の第一歩でもあります。
迷った時ほど、にっこりと笑顔で声をかけてみませんか?
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