Swan Styleの4月 2020

ブログ

♯ハラスメント アサーティブなコミュニケーションとは?

こんにちは。ブログ担当の石山です。

 

多くの上司と仕事を共にしてきましたが、
一番辛かったのは、自分の意見を一方的に
押し付けてくる上司です。

 

他のメンバーはあきらめて何も言わなかったのですが、
ある日、私の堪忍袋の緒が切れました。

 

部署全体に関わる話を
たまたま近くにいた私だけに延々と話し続ける上司に対して、
「この件はミーティングの場で部全体に話してもらえませんか?」と
提案口調で言ったつもりでした。

 

しかし、上司はすごい剣幕で
「部下に指示される筋合いはない!」と言い放ち、
その場を去っていきました。

 

急に怒鳴られた私は委縮して
その後、何も提案できなくなってしまいました。

 

パワハラ、モラハラ気味のその上司に対して、
その時の私はどのように伝えればよかったのでしょうか。

 

相手を尊重しながら、自分の意見も主張するという
話し方の型は既に確立されています。

この型は、英語で自己主張の意味を持つ
Assertion(アサーション)という単語をもとに
「アサーティブなコミュニケーション」と呼ばれています。

 

あの時、私がアサーティブなコミュニケーションを知っていたら、
まずは上司の立場や意見を尊重して、
自分なりに一度受け止める返事ができたかもしれません。

その上で、「重要なことなので部全体に話してもらえませんか?」と
返していたら、上司もあの時とは違った反応になったのではないかと思います。

加えて上司にもアサーティブなコミュニケーションを知っていてもらえたら、
少なくとも、ここまでお互いに嫌な気持ちにならずにすんだでしょう。

 

学校でも、職場でも話し方のトレーニングを
受けている人は多くありません。

しかし、適切な話し方のトレーニングを受ければ、
パワハラやモラハラは防げるのではないでしょうか。

リスクマネジメントの観点だけでなく、
社内のコミュニケーションの活性化にも
大きく関係する部分でもあります。

 

研修ならば知識として学ぶだけでなく、
ロールプレイングを行いながら、
講師からのフィードバックも得られるので、
話し方のスキルが確実に身につきます。

 

弊社は、御社の希望に合わせて
オーダーメイドの研修を行いますので、
ぜひご検討くださいね。

♯問題が起こった時に ~時間軸から考える「できること」〜

スワンスタイル工藤です。

今回のコロナ禍の影響で、弊社も3月以降いただいた
お仕事のキャンセルや延期が続きました。

 

確かに一時的には大きな痛手です。
でも私は「転んだときは起き方が大切」と思うわけです。

こんな時だからこそ、以下3つの時間軸を意識して、
今できる仕事を創り出しています。

 

=====
1. 過去
〜 コンテンツの見直しやテキスト改定

これまで気になっていたのに”忙しいから”
”急ぎではないから”と後回しにしていた
これらのことにまずは着手。

時間管理のマトリックスで言えば、
第二領域=「緊急ではないが重要なこと」ですね。
時間に余裕がある今だからこそ、その必要性も
見直しつつ計画を立てて進めて行きます。

 

2. 現在
〜 実施予定案件を積極的にオンラインへ移行提案

“学びの機会を奪うわけにはいかない”
“このようなときの学びこそ価値がある”

これはふと目にした記事の言葉です。
頭を殴られたような、また同時に背中を押される
ような感動を覚えました。

 

クライアントである企業の人事担当者の方の多くは
環境の変化や先が見えない不安に足がすくんで
立ち止まってしまっているように感じます。

この1、2ヶ月これまでにない急な判断や対応を
迫られているので当然といえば当然です。

研修をはじめとする学びの機会がもたらすものを
じっくりと共有し、オンラインだからこその
メリットも丁寧にご説明して、安心して学びの
機会を任せていただけるような仕組みを企画提案して行きます。

 

3. 未来
〜 備えておくと良い仕組み、制度、能力など
総合的なコンサルティング

言葉にすると難しそうに見えますが、本質はシンプル。

クライアントととにかく対話すること。
対話の中で、今持っている課題や不安を棚卸しし、
視点を移動させたり増やしたりして、ありたい未来を
一緒に描く。そこから次に打つべき施策が見えてきます。

 

一度の研修で終わらない、長期的にクライアントの
本質的な課題に直結する関わりをさせていただける
仕込みをしていきます。

=====

問題は「問題そのもの」ではなく、
「その問題に対する自分の考え方やあり方」
であると思います。

この状況をどう捉えるか、どう行動していくかは
自分で選んで決めていくこともできるわけです。

 

一歩一歩自分にできることに意識を向けて、
前を向いて進んでいきたいと思います。

♯新人教育 今時の新入社員への指導の仕方のポイント

最近の新入社員の3割は3年以内に辞めてしまうといいます。退職理由には「上司との関係の悪さ」を挙げるケースが少なくありません。上司の側も、パワハラ防止法の制定により、どこまで叱ったらよいのかわからず、指導方法に悩んでいる方が多いようです。そこで今回は、今時の新入社員の特徴を理解し、適切な指導を行うポイントをご紹介します。

 

1.フルゆとり、スマホネイティブ世代の特徴

最近の新人の特徴は大きく分けて「フルゆとり世代」「スマホネイティブ」の2つがあります。

 

小学校1年から高校3年まで一貫して「ゆとり教育」を受けてきた彼らは、「ほめて伸ばす」「興味関心のあることへの没頭を推奨する」関わり方を受けてきました。そのうえ、超売り手市場の就職活動で、企業を「自分が評価をする、選ぶ立場である」ことを強く体感したため、「自分を中心に物事をみる」傾向が強くなっています。そのため、失敗や叱られるなど、「自己肯定感」が損なわれることには積極的になれない、自分の気持ちが伝わらないと判断した相手とは積極的に関わらない、という特徴があります。

 

また、スマホ保有者数がガラケー所有者を超えた2013年に思春期を過ごした「スマホネイティブ世代」で、何かに悩んだ時にはすぐ検索できる環境で育ったため、行動をするよりもまず調べたり、人に聞いてから行動したりするという習慣が身についています。そのため上司から「まずは行動だ!」「失敗から学べ」と言われても戸惑ってしまうことが多いようです。

 

2.ただ目標や役割を伝えるだけではダメ!○○感も満たすのがポイント

「フルゆとり世代」「スマホネイティブ」の最近の新人は、

・おとなしくて真面目。言われたことはほどほどにこなし、失敗を非常に恐れる「安心安全タイプ」

・積極的だが、自分の考えに合わないことは排他的になる「自己偏重タイプ」

の2タイプに大きく分けられます。

 

両者とも「どれだけ自分を見てくれているか」を意識しており、自分の気持ちが伝わらないと判断した相手との関わりを避ける傾向があるため、頭ごなしに会社や部署のやり方を伝えると、パワハラだと感じたり、「退職」を意識し始めてしまう可能性があります。

とはいえ仕事なので、褒めてばかりもいられませんし、指導すべき点はきちんと伝える必要があります。

 

そこでカギとなるのが「アサーティブコミュニケーション」です。

「アサーティブコミュニケーション」とは自分の考えを一方的に述べるのではなく、相手を尊重しながら適切な方法で伝えることです。

 

この世代への指導のポイントは、「果たすべき目標や役割、改善点をただ伝えるのではなく、褒める・認めるなど、自己肯定感を満たすことを意識する」ことです。

 

具体的には

・「安心安全タイプ」は失敗を非常に恐れるため、ただ目標・役割を伝えるのではなく、少し先のゴールを見せながら「ここまでやってみよう」とペースを共有する。

・「自己偏重タイプ」の積極性を削がないように背中を押しつつ、「自分視点」に偏りすぎないように、「相手視点」や「全体視点」の大切さを伝える。

などです。

 

先輩に厳しく育てられた世代にとっては、「なんで自分がそこまでしなくては」と思ってしまいがちですが、嘆いていても相手は変わりません。

「今後の会社を支える人材を育てている」というゴールを見すえながら、新人教育と向き合っていきましょう。

♯ハラスメント パワハラと言われないために〜アサーティブなコミュニケーションとは

こんにちは。
ブログ担当の出澤です。

パワハラが大きな社会問題になっている中、いわゆる「パワハラ防止法」も成立し、社員の指導や研修に力を入れている企業が増えています。一方、「これを言ったらパワハラになるのではないか」と、部下の指導法について悩んでいる管理職者も少なくないようです。

そこで今回は、そもそもパワハラとはどういうことなのか?
パワハラ社員にならないためのコミュニケーションのポイントをご紹介します。

 

1.パワハラは〇〇〇と同じです!

 

パワハラ社員にならないために、まずは「パワハラとは何か?」をきちんと理解しておく必要があります。

パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法では、以下3つを満たすものを「パワハラ」と定義しています。

 

(1) 優越的な関係を背景とした

(2) 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により

(3) 就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)

 

わかりやすく言うと「地位や職権を利用して仕事の範囲を超えた嫌がらせをすること」で、「学校」が「会社」に変わっただけで、いわゆる「いじめ」です。学校でのいじめと同じく、加害者が意識的に行っている場合もありますが、無自覚のうちに相手を傷つけている場合もあるので注意が必要です。

 

子どもには「いじめはよくないこと」だと教えている大人が、会社の中ではいじめをしているとしたら、恥ずかしいことですよね。

では、パワハラ社員にならないために、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか?

 

2.アイデアや力の掛け算が生まれる「アサーティブなコミュニケーション」

 

そのヒントとなるのが「アサーティなブコミュニケーション」です。

「アサーティブ(assertive)」とは「自己主張すること」ですが、この場合の自己主張とは、自分の考えを一方的に述べるのではなく、相手を尊重しながら適切な方法で伝えることを示します。

つまり、「自分も相手も尊重したコミュニケーション」が「アサーティブなコミュニケーション」なのです。

 

パワハラコミュニケーションでは、相手から強引に「YES」を奪おうとしますが、アサーティブなコミュニケーションでは、両者のアイデアや力の掛け算の成果が生まれ、相互の信頼関係も深まります。

 

具体的には、以下の例の×ではなく〇のようなコミュニケーションを心掛けるとよいでしょう。

 

1)意見を述べるとき

×自分の意見ばかり述べる

×相手を否定する

×まわりくどくて抽象的な表現

〇要点がわかりやすい

〇自分の意見と事実を分けて伝える

 

2)相手へのフィードバック

×批判、否定が多い

×反応しない

〇相手の「人格」ではなく「行動」について建設的な批判や賞賛を伝える

 

3)話を聞くとき

×話を聞かない

×話の腰を折る

〇熱心に反応しながら聞く

〇相手の話を引き出す

 

4)相手がミスをしたとき

×「全然なってない」「ミスが多い」などあいまいな表現

×人格を否定する

〇「納期が〇日遅れている」など、事実で叱る

〇解決するためにサポートする

 

5)自分がミスをしたとき

×なかったことにする。ミスを隠す

×他社に責任を転嫁する

〇スピーディに謝る

 

いかがでしたか?
「上司だから」「部下だから」と、立場の上下をつけるのではなく、お互いを尊重しながら、チームのミッションに向けてリソースを最大に発揮するためにも、アサーティブなコミュニケーションを心がけましょう。